REPORT
2023/10/05
2023/10/05

【2023年9月30日】海辺の教室 in 福岡・糸島~きらめく泉川河口干潟の生きものたち観察会~を実施しました

九州大学大学院工学研究院附属環境工学研究教育センターは、干潟に入る体験を通し、身近な水辺にはたくさんの生きものが住んでいるということを知り、海や自然の豊かさを守る大切さを伝えることを目標に、2023年9月30日(土)、糸島市泉川河口干潟にて『第25回 海辺の教室 in福岡・糸島』~きらめく泉川河口干潟の生きものたち観察会~を開催いたしました。

告知では、先着10組に限定し募集を行いましたが、大好評につき参加人数を拡大しての開催と相成りました。

当日は一次的に雨予報が出ていたましたが幸いにも天候に恵まれ、ご参加いただいた皆様の晴れやかな笑顔に照らされ有意義な学びの時間を持つことができました。

このイベントは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。

 イベント概要

開催概要

干潟に入る体験を通し、身近な水辺にはたくさんの生きものが住んでいるということを知り、海や自然の豊かさを守る大切さを学ぶ体験教室

日程

2023年9月30日(土) 15時~16時30時

開催場所

糸島市泉川河口干潟

参加人数

子ども19名、保護者17名 合計36名

講師

清野聡子(九州大学准教授・九州大学うみつなぎ統括プロデューサー)

後援

糸島市教育委員会

イベント詳細

初めての干潟に悪戦苦闘!

泉川河口干潟は満潮の時間はほとんどが水に沈み、ごく普通の河川のように見えます。しかし干潮の時間になると一変し、野球場ほどの広大な干潟が姿を現します。

保護者としてご参加いただいたお父様は、「この町で生まれ育ったがここに干潟があることを初めて知った。」と驚いた様子でした。

最初はぬかるみに足を取られ長靴が抜けたり、手をつく場面も見られましたがそれすらも新鮮なようで、はしゃぎ声が絶えませんでした。

希少種続々!干潟は生きものパラダイス!

干潟に入り子どもたちが真っ先に見つけたのはカブトガニでした。残念ながら生きてはおらず泥に埋もれている状態でしたが、好奇心旺盛な子どもたちはその姿を見ようと周りの泥を掻き出します。徐々に現れるカブトガニの姿に子どもたちは興奮し、保護者の方々も「初めてカブトガニを見ました!」「福岡の海にカブトガニがることを知らなかった!」と驚きの声を上げていました。

そのほかにも、ニホンウナギ(福岡県福岡県絶滅危惧IB類)、ヒモハゼ(福岡県準絶滅危惧)、ハクセンシオマネキ(福岡県絶滅危惧II類)など、魚類6種、鋏角類1種、甲殻類12種、貝類5種の生きものを確認することができました。

ユースの活躍!グローバルからローカリーへ!

この日、九州大学農学部1年の酒井耀君がイベントのサポーターとして駆けつけてくれました。酒井君は幼いころから生きものへの憧れを強く持ち、研究を重ねるなか高校生の頃に九州大学うみつなぎと出会い、2022年4月のアジア・太平洋水サミット(熊本市)での閉会宣言や、2023年3月の国連水会議ユースセッション(ニューヨーク)でのパネリストなど、グローバルな大舞台でも活躍を見せてくれました。

この日も酒井君は干潟固有の生きものの紹介や、干潟で育ち海原へ旅立つ生きものの紹介など、深い知識を披露し、子どもたちから羨望のまなざしを集めていました。

酒井君は、2023年8月に行われた九州大学うみつなぎハイブリッドミーティング『海の学びステップアップ!世界につながる小さな実践の積み重ね』でも発表を行っていますのでぜひご覧になって下さい。

九州大学うみつなぎホームページ・活動報告:https://umitsunagi.jp/report/1578

 参加した子ども・保護者からの声

【子どもからの声】
・ふしぎな生物が見れてよかった。
・見たことのない生きものが見れた。
・ウナギやハクセンシオマネキを見れてうれしかった。

保護者からの声】
・普段この辺りには来るけど、初めて干潟に降りたら見える景色が全然違うことを知りいい経験ができた。