2023年8月10日に、九州大学 にて開催された海の学びステップアップの発表です。
発表者：桑原清子氏（日本水フォーラム チーフ・マネージャー）
発表概要
日本水フォーラムは、20年前に設立された認定NPO法人です。2007年には第１回アジア太平洋水サミットが開催されました。この第４回が昨年４月の熊本で開催された水サミットで、これらの事務局として主催した組織です。
第４回水サミットを開催することになった際、ユース水フォーラムという新しい活動プログラムをスタートしました。高校生世代の人々に水に関するテーマを伝える動画作品を応募していただく取り組みです。ユースの事業は今年で３年目になりますが、シニア世代だけでなくユース世代との交流で、対等なステークホルダーということに加え、お互いに学びあうことができるということに気づきました。一緒に学びあい、課題解決に向かっていくことをモットーにしていきたいです。
今年の３月には、46年ぶりに国連で水会議が開催され、歴史的な会議となりました。今、世界中で持続可能な社会を実現するためには大きな転換をしなければいけないという共通認識がありますが、ここで日本のユース代表が、実践と取り組みを発信できたことは大変大きな成果でした。
2024年５月には、世界最大級の水会議である、第１０回世界水フォーラムがインドネシアで開催されます。繁栄を共有するための水というテーマで開催されます。若者の有意義な社会参画は重要なテーマになりますので、日本からの発信がいろんな場面で実現できるように、頑張りたいと思います。
持続可能な未来を水の観点から皆さんと一緒に作っていきたい、というのが、ユース水フォーラムの願いです。水だけがよくなることがゴールではなく、水の観点から一緒に作っていきたい。その思いを皆さんと共有出来たらうれしいです。そのためには国境や県境ではなく自然の水循環、ふるさとの山や川、湖や海が作る流域の水循環に目を向ける必要があります。その循環の中で人と自然の営みが両方とも持続可能である、そんな未来を水の観点からやっていけば必ず実現できるだろう。多世代間、ユースの皆さんと一緒に今から取り組めば実現できると信じています。
